日光讃歌(71)日光の山 「日光白根山」
日光白根山
さて、奥日光の周辺の山は何といっても日光白根山であろう。
ただの白根山という呼び名で良さそうであるが、上州の草津白根山と対比して特に地名を入れているようである。
共通しているのは、どちらも活火性の山であることであろう。
御存知、草津白根山は現在でもその活動は活発であり、麓には有名な草津温泉や万座温泉を有している。
一方、こちらの日光白根山は、江戸初期に大噴火を起こして以来、激しい活動こそ休止しているが、麓には湯元温泉が滔々と湧きだしている。
湯元から、正面に壁のように聳える金精峠や温泉ヶ岳については、奥鬼怒山地のところで紹介しているので、ここでは日光白根山を紹介しておく。
「白根山」とは、古来より峯が雪で白く染まる様を形容した名称であるため、同名の山が日本各地にあり、その他の白根山と区別するため日光白根山と呼ばれるが、には白根山とのみ記載されている。
白根火山群周辺には五色沼や湯ノ湖、湯滝、戦場ヶ原、小田代ヶ原など自然の造形物が在り、また貴重な高山植物の植生も見られるため、山域は日光国立公園に指定され保護されている。
標高は2,578メートル。
日光では男体山に比べて地味な白根山であるが、実は上信越近郊の山、又、栃木県の最高峰で白根山より北には白根山より高い山がない。
日光の紅葉は白根山から始まるといい、もちろん標高が高いからであるが、9月の半ばには奥日光の秋が、ここから始まるのである。